【症例1】
主 訴:酒さ様紅斑
現病歴:
X年1月皮膚科受診。ステロイド外用を含む種々の治療を試み、一時落ち着いたが、X+6年6月頃から発赤が著明となり、なかなかコントロールできなくなった。桃核承気湯、加味逍遥散、梔子柏皮湯を試したが、加味逍遥散でやや改善したことあったが、現在は全く効果なくなっている。漢方治療希望で当科紹介受診。
現 症:舌候 淡紅、脈候 硬、腹候 4/5両臍下と下腹部中央に圧痛2+、
紅斑は前額部、両頬部、下顎部に著明で、触ると熱く膨隆している。
経 過:
X+7年
02/23 気逆、瘀血、水滞、皮水、上焦の熱証と考え、白虎加桂枝湯(煎薬)、桂枝茯苓丸。
03/08 あまり変わらない。心臓の動悸が少し減った。桂枝茯苓丸中止し黄連解毒湯。
03/25 すごく良くなってきた。赤みが減ってきている。特に前額部が縮小傾向。
04/08 動悸と顔の火照りも前ほどではなくなってきた。石膏30g→40gへ増量。
04/19 変わらない。両頬部にブツブツが出てきた。石膏40g→60gへ増量。
05/02 頬部はちょっと良くなってきているかな。局面の膨隆と熱感は当初よりは減っ ている。蒼朮を追加。白虎加蒼朮湯の方意とした。石膏60g→80gへ増量。
05/18 赤みの範囲が減ってきている。これまでで一番良い。
05/31 すごく良くなった。天気が良く暑い日も赤くならなくなった。以前は暑さや温度差にすぐに反応して赤くなっていた。